過去の災害規模の推定に関する手法を確立することを目指し、青森県東部太平洋沿岸に位置する小川原湖湖底の連続柱状堆積物、宮城県仙台平野、及び静岡県沿岸における約1000から3000年前の津波堆積物を研究対象とした。本研究では植物化石等の有機物の年代測定と堆積物試料の無機化学分析を実施した。蛍光X線分析、X線分析顕微鏡、及びーザーアブレーション-誘導結合プラズマ質量分析にて各元素の分布データを取得した。特に、ナトリウム、チタン、ストロンチウム、ルビジウム、バリウム、硫黄、ヒ素等が津波堆積物の指標として有効であることが示された。
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