研究課題
慣性核融合研究にとって重要なWarm Dense Matterと呼ばれる領域での不明確な状態方程式や輸送特性など,定式化されていない情報を,超大出力パルスパワー装置を用い,慣性核融合の爆縮過程と同等の時間スケールで生成し,その状態を良く計測して物性データの収集を行う手法を構築する.得られたデータを数値解析へ適用できる物理モデルやデータベースを構築し,慣性核融合の爆縮過程をより精度良く解析できるようにする.長岡技術科学大学・極限エネルギー密度工学研究センターに設置されている,国内最大の大出力パルスパワー発生装置ETIGO-IIを利用し,パルスパワー放電定積加熱により高密度状態を作り出すためのセットアップを構築している.このため,専用の真空容器を設計し,本予算により購入した.また,パルスパワー放電によるWarm Dense Matter生成のため,電子ビームダイオードを用いた試料への投入エネルギー制御法を新たに提案した.提案した投入エネルギー制御法を高度化するため,電極材料の材質および表面粗さについて実験的に検討し,本研究用途としてはロバストな性能を発揮できることがわかった.購入した真空チャンバーと提案した電子ビームダイオードによる投入エネルギー制御を組み合わせ,試料を想定した模擬負荷へ極短時間にエネルギー投入を行い,Warm Dense Matter生成の実験系を構築した.パルス高電圧(~100ns,~MV)が印加される環境のため,正確な計測のためには十分な絶縁・高周波への対策が必須である.試料への投入エネルギー評価のために,上記の対策を踏まえた環境下での電圧・電流波形計測系を構築した.さらに,実験と比較した数値解析のための非定常熱伝導と放射輸送を考慮した計算コードを開発した.以前に行われたパルスパワー放電定積加熱の実験結果と良い一致を見ているため,本研究課題にも適用可能であり,光学計測系へ要求される時間・波長分解能を明らかにした.
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 11件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (41件) (うち招待講演 2件) 備考 (1件)
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