本研究では2種の高エネルギーX線スペクトロメーターを開発した。1つ目はコンプトン散乱によるX線分光器で、計測エネルギー領域は0.5MeV~5MeVである。2つ目は光核反応を利用したX線分光器で、計測エネルギー領域は3MeV~30MeVである。本研究開発により計画通り2種とも計測器の開発に成功し、高速点火核融合研究に導入された。高速点火実験において発生した電子ビームからの制動放射X線スペクトルを測定する事で、加熱電子ビームのスペクトルが測定され、高速点火効率の低下原因である10MeV以上の高エネルギー電子が発生している事が初めて明らかになり、高速点火に大きな貢献を果たした。
|