研究課題
反磁性効果によりTFC (トロイダル磁場コイル) に誘起される微小な電圧および電流を種々の方法で測定および解析する。平成27年度実験では、TFC電源を定電圧制御モードで運転できるようにしてから、TFCへの誘導電流を測定する。TFC電源電流は現在のところ、ホール素子を用いたDCCT(直流変流器) で測定している。反磁性効果を検出するためには1万分の1程度の信号を抽出する必要がある。光CT(変流器) の場合は光フアイバ中を伝搬する電磁波の偏波面が進行方向の磁界により回転するファラデー効果を利用する。回転型偏光子を載せるファイバベンチの光軸調整を行った後、SLD電源から偏波保持ファイバによる赤外光の直線偏光を、偏光子回転に伴う強度変化のパワーメータ測定にて確認した。回転型偏光子2個の間のシングルモードファイバを導線の回りに巻いて、60Hz交流電流によるファラデー回転を強度変化のフォトダイオード測定にて確認した。光ファイバをTFC給電ブスバーの回りに100回以上巻くことによりl万以上のダイナミックレンジを確保することが可能である。反磁性効果による微小な誘導電流成分を抽出するためには、ファラデー効果の感度であるべルデ定数が温度変化にてドリフトしないようにTFC給電プスバーからの熱絶縁、周囲温度の恒温化が必要である。ファラデー回転の計測には光フアイバの形状が温度、振動により変化しても検出誤差とならず、光ファイパとの相性が良いサニャック干渉法を適用する。サニャック干渉法には2種類あり、連携研究者による反射型の実験結果によれば、ミラーからの戻り光のパワーを一桁増やす必要があるとのことである。平成27年度後期はサニャック干渉法(ループ型)の実験に必要な光学機器 (ベルデ定数が大きく、複屈折率の小さな光ファイバ)および変調および計測に必要な2位相ロックインアンプにて交流電流を計測した。
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