研究課題/領域番号 |
25630436
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
槙原 幹十朗 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60392817)
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研究分担者 |
亀山 正樹 信州大学, 工学部, 准教授 (30302178)
竹澤 晃弘 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10452608)
跡部 哲士 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40586468)
下瀬 滋 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 主任開発員 (80443282)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 自然エネルギ / フラッタ振動発電 / 空力弾性 / 環境対応 / 知能機械 |
研究実績の概要 |
本研究は「空力弾性の振幅増大不安定を逆手に取った革新的高出力スイッチング振動発電」の多角的な実証が目的である.近年注目されている自然エネルギ利用の一つである風振動発電の立場から見直せば,電気エネルギを取り出すハーベスティング源として振幅が大きいフラッタ現象は魅力的である.そこで,空気力学と構造弾性力学の練成によって生じるフラッタを,自然エネルギ利用の一つである風振動発電の立場から有効活用する.本年度得られた主要な成果は以下の通りである. 1 片持ち板翼のダイナミクスを解析するため,準定常空気力学理論および有限要素法を用いた.数値シミュレーションの解析結果を多角的に考察した.考察の際には,エネルギ損失を小さくし発電能力を上げる観点を重要視した. 2 効果的なハーベスティングを考案し,スイッチング発電能力・外部信号のエラーなどを検証した.更に,ノイズに対するロバスト性・各素子のエネルギ損失の性能を確認した. 3 提案手法の優位性を示す為に,整流回路とピエゾパッチを使用した従来型の発電手法と比較した.超音速フラッタにおいて,ピエゾパッチを用いたスイッチング手法の評価を行った.従来のハーベスティングシステムと比較して10倍以上の電気エネルギを発生させることを実証した. 4 更に,ファジィ理論を取り入れた新規制御則を開発した.面積法に基づくファジィ制御を展開することで,準能動手法でありながらも,振動状態への適応性の高いロバスト制御が可能となった.また,別のファジィ手法をも適用して,いずれの方法でも,適応性の高い制御を行うことが実証された.上記を纏めると,本研究は,当初の研究計画では予想されなかった優れた展開を見せた.
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