脊髄損傷後の運動神経ニューロン、感覚神経ニューロンの生死、再生について調べることを目的とし、ゼブラフィッシュの脊髄切断モデルを作製し、経過観察を行った。まず運動神経系に関しては、脳内の上位運動神経は損傷後も生存し、2-3ヵ月で再生軸索を下位脊髄に伸長することが分かった。また、下位脊髄内の運動神経は、中心管近くの上衣細胞から分化されることが分かった。その際、Sox2の発現が早期に上昇することが証明された。感覚神経系については切断後6週までの観察であるが、死滅せず生存することは判明したが、軸索が上位脊髄を再伸長する証拠は得られなかった。
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