研究課題/領域番号 |
25640023
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
玉巻 伸章 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (20155253)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | Activin A / 細胞増殖因子 / Acvr1 / antagonist / 大脳新皮質 |
研究概要 |
大脳新皮質では、興奮性神経細胞と抑制性神経細胞比率は、常に約8:2に設定されていますが、この比率が崩れると神経活動が維持できません。胎児期には、その様な細胞比率は、興奮性と抑制性の神経前駆細胞が、細胞増殖因子を相互に分泌して、細胞増殖と細胞死を繰り返すことにより達成できていると考えます。 その分子メカニズムは、まさに神経細胞新生の分子メカニズムであり、細胞増殖因子の関与が考えられました。例として、大脳新皮質の興奮性神経細胞はActivin Aを分泌しますが、Activin Aは自身にはスパイン形成に働き、分化の作用があります。しかし、Activin Aは、真逆の作用をする抑制性神経細胞の前駆細胞には、真逆の脱分化(細胞増殖)作用があることが明らかにしました。 また、抑制性神経細胞は、Activin Aのアンタゴニストとなる、分子Xを分泌していることを明らかにしました。お互いに異なる分子を分泌して相互に作用しあうことで、形態形成のみならず、それぞれが細胞数も調整することが出来ていると考えられます。 大脳皮質の神経細胞は、大きく興奮性神経細胞と抑制性神経細胞に分類されますが、更に、様々な分子を含む抑制性神経細胞のサブタイプも、X以外に様々な細胞増殖因子を分泌しているので、それぞれのサブタイプの細胞数の比率を調整していると考えられます。 この様な多様な細胞増殖因子の一つたりとも、分泌量が変わると、脳を構成する神経細胞種の比率が変わり、結果として脳の機能異常をもたらすと考えられます。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
また、抑制性神経細胞は、Activin Aのアンタゴニストとなる、分子Xを分泌していることを明らかにしました。お互いに異なる分子を分泌して相互に作用しあうことで、形態形成のみならず、それぞれが細胞数も調整することが出来ていると考えられます。 大脳皮質の神経細胞は、大きく興奮性神経細胞と抑制性神経細胞に分類されますが、更に、様々な分子を含む抑制性神経細胞のサブタイプも、X以外に様々な細胞増殖因子を分泌しているので、それぞれのサブタイプの細胞数の比率を調整していると考えられます。 この様な多様な細胞増殖因子の一つたりとも、分泌量が変わると、脳を構成する神経細胞種の比率が変わり、結果として脳の機能異常をもたらすと考えられます。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに、Activin Aの作用で予想していた現象は、in vivo in vitroで確認しつつあります。更に、Activin Aのアンタゴニストと考えられるX分子は、抑制性神経細胞が分泌するもので、興奮性神経細胞の前駆細胞が有れば、その細胞の増殖を促進し、興奮性神経細胞の突起、スパイン等の突起の数を減少させると考えていましたが、考えに則した現象を見つけつています。この様な状況から、後残りの期間に、予定していた成果を上げることが可能であると考えております。
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次年度の研究費の使用計画 |
新鮮な培養液、血清、試薬を購入する必要性があった。より望まれるマウス、が販売されるようになった。様々な受容体の新しいインヒビターが売られるようになったので。 これまでに済ました実験であっても、新たに購入した血清、試薬、より望まれるマウス、様々な受容体の新しいインヒビターを用いて、実験結果の改善を目指すので。
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