研究課題/領域番号 |
25640024
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
田中 雅樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80264753)
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研究分担者 |
渡邊 義久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50363990)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 5-HT2CR / Tango / GPCR / Arrestin / スクリーニング系 |
研究概要 |
5-HT2C受容体(5-HT2CR)活性を簡便に測定できるシステムを開発するために、Tangoと呼ばれるArrestinのGPCRへの結合を利用したシステムを5-HT2CRで構築した。まず、ショウジョウバエ用に開発されたValium-TEVcs-LexA-HA-2A-Arrestin-TEVp プラスミドを動物細胞で発現させるために、NotI-XbaI断片(TEVcs-LexA-HA-2A-Arrestin-TEVp)をpEF1のNotI-XbaI部位に挿入した。そして、TEVcsの上流(KpnI-NotI)に終止コドンを除いた5-HT2CRを挿入し、pEF1-5HT2CR-Tangoプラスミドを構築した。なお、5-HT2CRは2種類のRNA編集アイソフォーム(INIとVGV)を使用した。次に、レポーターとしてpLexOP-mini-EGFPプラスミドを構築した。このプラスミドは、CMVプロモーターの上流にLexAオペレーター配列を持ち、EGFP発現は5-HT2CRから遊離したLexAの量に依存する。なお、EGFPは通常の半減期のもの(EGFP)と短いもの(dEGFP)を使用した。 次に、5-HT2CR-Tangoの発現と細胞内局在をCOS7細胞で調べた。ウエスタンブロットの結果、全長分子、2A部位で自己切断を受けた5-HT2CR-TEVcs-LexA-HAやさらにTEVcs部位で切断を受け遊離したLexA-HA分子などのバンドが検出できた。また、免疫細胞化学解析から、5-HT2CR-Tangoは小胞体、ゴルジ体、細胞膜に存在していることも確認した。 そこで、5-HT2CR-Tangoの活性をEGFPレポーター遺伝子発現を指標に測定するために、pLexOP-mini-EGFPまたはdEGFPの安定発現細胞を作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究計画のうち、プラスミドの構築および5-HT2CR-Tangoの発現チェックまで予定通り行えた。また、レポーターシステムの正常な作動も既に検証し、培養細胞で安定発現株も作製済みである。従って、おおむね計画通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
5-HT2CR-Tangoシステムの動作確認を行うために、培養細胞に5-HT2CR-Tangoを導入し、アゴニスト・アンタゴニストによる受容体活性の測定行う。さらにES細胞へも導入し、神経分化させた細胞での5-HT2CR活性のモニタリングを同様に行う予定である。
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