研究課題
挑戦的萌芽研究
血液学もしくは免疫学において、血液細胞の各細胞分化マーカーを指標に解析する手法は一般かされている。申請者は骨髄中に存在する造血幹細胞の移植系を用いることで各血液細胞マーカーをフローサイトメーターで解析する手法を用いて、造血幹細胞の休眠状態を分子レベルで定義した。さらに、骨髄中のシュワン細胞が造血幹細胞の休眠状退を誘導している細胞であることを明らかにした。申請者は、各血球分化細胞特異的に蛍光タンパクを発現することにより、従来の抗体染色をせずとも血球の割合等の解析可能なマウスの作製し、造血幹細胞の研究を進めるにあたり実験系を迅速かつ効率的に進める手法の確立を目指している。現在、蛍光タンパク質の組み合わせを検証し、各蛍光タンパク質のベクターを作製中である。また、効率的にトランスジェニックマウスを作製するためにB6マウス由来のES細胞を樹立することによりテトラプロイド法によりキメラ形成を経由せずともトランスジェニックマウスが作製できる系を立ち上げた。
2: おおむね順調に進展している
当初、5種類以上の蛍光タンパク質を分離することが困難であると予想されたが、フローサイトの進化によりその問題が改善され、研究が進んだ為。また、各血球系に特異的に発現している分子上流にあるプロモーターをクローニングその下流に各蛍光タンパク質を挿入するベクターを作製した。さらに、このベクターをレトロウイルスベクターシステムにて細胞株に感染させ、5種類以上の蛍光タンパク質を発現する細胞株を作製した。
作製した5種類の蛍光タンパク質を発現した細胞株をもちいてフローサイトメーターにおける解析の有無をしらべる。また、フローサイトメータの視点からもフィルターや蛍光波長の違いにより蛍光波長補正をあまり使わない蛍光タンパク質の分離を開発する。また最終的には、人工染色体ベクターを構築することでES細胞に導入し、生体を得ることを目指す。
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