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2014 年度 実績報告書

膵癌、肝癌特異的分子マーカーの同定とその抗体

研究課題

研究課題/領域番号 25640077
研究機関京都大学

研究代表者

長谷川 光一  京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 講師 (50378890)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード腫瘍マーカー / 腫瘍診断 / 標的医療
研究実績の概要

平成25年度は、膵癌特異的マーカー分子探索のため、GCTM-5陽性の膵癌細胞株を複数同定し、GCTM-5複合体のプロテオミクス解析と糖鎖アレイ解析を行ったが、十分なマーカー候補分子は得られなかった。またGCTM-5陽性細胞と陰性細胞間での網羅的遺伝子配発現析も行い、GCTM-5陽性細胞の表面に特異的な候補分子群を得たが、その数が多く、全てを検査するのは困難だった。この候補分子群から膵癌に特異的な分子を絞り込むため、GCTM-5陽性肝癌細胞での発現を調べることとした。様々な肝癌細胞株を入手・検査したが陽性株は得られず、ヒトiPS細胞から誘導した肝細胞についてもGCTM-5陽性細胞の出現が一定しなかった。
平成26年度は、解析に十分な肝癌細胞を安定して得るため、胆管癌細胞株を世界中から入手し検討したところ、複数のGCTM-5陽性株を同定できた。これにより遺伝子発現解析を開始できた。
一方で、GCTM-5抗体の膵癌検査能を確認するため、CA19-9抗体との比較も行った。その結果、GCTM-5とCA19-9抗体は、それぞれの精製抗原複合体を相互に認識することが分かった。しかし免疫染色では、ほぼ全てのCA19-9陽性細胞がGCTM-5陽性であるのに対し、GCTM-5陽性細胞にはCA19-9陰性の細胞があることが分かった。このことは、GCTM-5がCA19-9よりも多くの、あるいは早期の膵癌細胞種を認識できる可能性を示唆していた。
また、新規マーカー候補分子の解析・同定を待たずに新規バイオマーカー抗体を得るため、精製したGCTM-5複合体をそのままマウスに免疫し、モノクローナル抗体作製を試みた。得られたハイブリドーマについては順次、GCTM-5複合体と細胞株を用いたスクリーンングを行い、これまでに3種のGCTM-5陽性膵および肝癌細胞株を認識する抗体を得ることに成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Overview of pancreatic replacement of β-cells from various cell sources2014

    • 著者名/発表者名
      Subhanwita Sarkar (Dey), Noriko Yoshida and Kouichi Hasegawa
    • 雑誌名

      Stem Cell Therapy for Organ Failures

      巻: 1 ページ: 181-194

    • DOI

      10.1007/978-81-322-2110-4_14

    • 査読あり
  • [学会発表] An Institutional Collaboration between iCeMS, Kyoto University, Japan and inStem-NCBS, India2015

    • 著者名/発表者名
      Kouichi Hasegawa
    • 学会等名
      India-Japan Science Seminar
    • 発表場所
      Indian Institute of Technology, New Delhi, India
    • 年月日
      2015-02-26 – 2015-02-26
    • 招待講演
  • [学会発表] Understanding and Control Human Pluripotent Stem Cell Renewal and Differentiation2015

    • 著者名/発表者名
      Kouichi Hasegawa
    • 学会等名
      Stem Cell Communications
    • 発表場所
      Melbourne Brain Centre, Melbourne, Australia
    • 年月日
      2015-02-19 – 2015-02-19
    • 招待講演
  • [学会発表] Novel Cell Surface Marker for Pancreatic and Cholangio carcinom2015

    • 著者名/発表者名
      Subhanwita Sarkar, Noriko Yoshida, Alison Farley, Martin F Pera and Kouichi Hasegawa
    • 学会等名
      NCBS Annual Talks 2015
    • 発表場所
      Bangalore, India
    • 年月日
      2015-01-05 – 2015-01-08

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公開日: 2016-06-01   更新日: 2023-03-16  

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