アデノ随伴ウイルス(AAV)ターゲッティングベクターによる遺伝子改変の効率向上を目指して研究を行った。その結果、ベクター内の選択マーカー遺伝子をどのプロモーターの下流で制御するかによって遺伝子改変効率が変動し、CMV プロモーターのような転写活性の強いプロモーターを使用するとむしろ効率が低下することがわかった。また、プロモーターを持たず、標的となる内在性遺伝子のプロモーターの下流で選択マーカーを制御する(つまりプロモータートラップ式の)AAVターゲッティングベクターは、従来の内在性リボソーム進入部位(IRES)の代わりに2A配列を用いることによって遺伝子改変効率が向上することがわかった。
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