本研究において、CHO細胞内においてXist RNAを発現する人工染色体の構築を行った。しかし、Xist RNAの薬剤依存的な発現動態を示したが遺伝子抑制効果は認められなかった。一方、Xistゲノム領域を搭載したヒト21番染色体上では、Xist RNAの発現および不活性染色体マーカーのH3K27me3の局在が認められた。このことより、ヒト21番染色体上にDNA/lncRNA/タンパク複合体の再現が示唆された。さらに、染色体を回収するタグとしてCRISPR/Cas9システムを応用し、FLAG/dCas9-EGFPを作製し染色体回収用のタグシステムの構築に成功した。
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