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2014 年度 実施状況報告書

転写伸長機構を介したDNAメチル化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25650007
研究機関大阪大学

研究代表者

木村 博信  大阪大学, たんぱく質研究所, 助教 (60378891)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードDNAメチル化 / 転写伸長
研究実績の概要

新規DNAメチル基転移酵素Dnmt3aとマウスES細胞内で相互作用する因子について探索したところ、転写伸長に関わるRpb1とSpt6を同定した。今年度は、マウスES細胞内において、転写が活性化している遺伝子のgene body領域にDnmt3aが局在しているかどうかの検討をおこなった。まず、既報のRNA-seqデータ(GSM1177739)とメチロームデータ(GSM1027571)を用いて、候補遺伝子の抽出をおこなった。遺伝子全長が1kb以上のもので、マウスES細胞における発現が最も高い遺伝子(Top 200)について、gene bodyのメチル化状態を解析した。その結果、転写開始点付近が低く、転写終結点に近づくにつれて、メチル化されている傾向が見られた。この遺伝子群の中からAtp5b遺伝子に注目して、gene bodyにおけるDnmt3aの局在をクロマチン免疫沈降法で解析した。その結果、Dnmt3aの結合量は、Atp5b遺伝子の転写開始点が低く、転写終結点に近づくにつれて高くなる傾向が見られた。また、同時に転写伸長のマークであるヒストンH3K36me3の局在について解析したところ、Dnmt3aと同様な傾向が得られた。このことは、転写伸長とDnmt3aの局在がカップルしている可能性を示唆している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

高発現している遺伝子におけるDnmt3aの局在を解析した結果、転写伸長とカップルしている可能性を見いだしており、申請書の計画どおりに進んでいる。

今後の研究の推進方策

転写伸長反応が、gene bodyにおけるDnmt3aの局在に直接関与しているかを検討する。具体的には、Rpb1の転写伸長反応を阻害するDRBやFlavopiridolが、Dnmt3aの局在およびDNAメチル化に変化を与えるかどうかの検討をおこなう。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (6件)

  • [学会発表] マウスES細胞での5hmC化を介した脱メチル化後のDnmt1の役割2014

    • 著者名/発表者名
      首浦武作志、木村博信、田嶋正二、多田政子
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] CRISPR/Cas法による樹立したTetトリプルノックアウトES細胞の特性2014

    • 著者名/発表者名
      35.堀居拓郎、森田純代、木村美香、小林遼平、田村大樹、木村博信、末武勲、安部由美子、畑田出穂
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川)
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] プロモーター領域でのヒドロキシメチルシトシンのメチルシトシンに対する相対位置は遺伝子発現と相関する2014

    • 著者名/発表者名
      木村博信、末武 勲、遠井紀江、川上 徹、饗庭一博、中辻憲夫、田嶋正二
    • 学会等名
      第8回日本エピジェネティクス研究会年会
    • 発表場所
      伊藤国際学術研究センター(東京)
    • 年月日
      2014-05-25 – 2014-05-27
  • [学会発表] 遺伝性知覚神経疾患の原因となるDnmt1のRFTS内の変異がDNA維持メチル化に及ぼす影響2014

    • 著者名/発表者名
      ロナルド・G・ガルビレス、木村 博信、アーメット・キャン・ベルキュレック、末武 勲、田嶋 正二
    • 学会等名
      第8回日本エピジェネティクス研究会年会
    • 発表場所
      伊藤国際学術研究センター(東京)
    • 年月日
      2014-05-25 – 2014-05-27
  • [学会発表] マウス半数体ES細胞とCRISPR/Cas9法を用いたTet1ファミリーのゲノム編集2014

    • 著者名/発表者名
      堀居拓郎、森田純代、木村美香、小林遼平、田村大樹、高橋陵宇、木村博信、末武勲、大畑広和、岡本康司、田嶋正二、落谷孝広、安部由美子、畑田出穂
    • 学会等名
      第8回日本エピジェネティクス研究会年会
    • 発表場所
      伊藤国際学術研究センター(東京)
    • 年月日
      2014-05-25 – 2014-05-27
  • [学会発表] マウスES細胞における5mCと5hmCの連続変換によるメチル化制御2014

    • 著者名/発表者名
      首浦武作志、岡野正樹、木村博信、田嶋正二、多田政子
    • 学会等名
      第8回日本エピジェネティクス研究会年会
    • 発表場所
      伊藤国際学術研究センター(東京)
    • 年月日
      2014-05-25 – 2014-05-27

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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