本研究では、保存された核因子Rif1を用いてクロマチンループ構造の人為的改変を介して核内構造を操作し、細胞の機能改変を誘導する新規技法を開発する。 Rif1はG-richの共通保存配列に依存して形成されるG4構造に特異的に結合する。Rif1タンパク質はC端271aaでG4構造に結合し、C端近傍の保存配列がG4結合に必要である。この配列はRif1の多量体形成にも必要であった。分裂酵母でRif1を増産すると核内染色体構造の異常が誘導され、著しい増殖阻害が観察される。Rif1がhigh affinityで結合するG4形成配列を特定の部位に導入することによる染色体機能の変換を現在試みている。
|