膜タンパク質の結晶構造解析における、結晶化法の技術開発を行った。通常、膜タンパク質の精製、結晶化は界面活性剤により可溶化された不安定な条件で行われることが多かったが、近年モノアシルグリセロールの形成する特殊な連続相を用いて、脂質中で膜タンパク質を結晶化させるLCP法が、高分解能の結晶構造解析に有効であることが示されてきた。本研究ではLCP法と、その発展形であるLSP法を併用することで、比較的幅広いターゲットに対してこの技術を適用することができるようになり、Ca2+/H+交換輸送体であるCAX、タイトジャンクション形成タンパクであるクローディンなどの構造解析に成功した。
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