PDBに登録される膜蛋白質立体構造の数は、年々増加しているが、大部分はバクテリアの哺乳類のホモログを解析したものか、GPCR等の低分子量のものであり、哺乳類由来の超巨大蛋白質は手つかずである。これは、哺乳類由来の超巨大膜蛋白質を発現可能な簡便な系がないためでもある。そこで、我々の現有の哺乳類蛋白質発現システムを改良し、IP3受容体等、哺乳類由来の超巨大膜蛋白質を発現するシステムの構築を行うことを目的とした。これらの大量発現・精製法が確立すれば、これまで研究が不可能であった膜蛋白質のキネティックス実験も可能になる。また、最終的に構造決定が成されれば、新規薬剤開発にも道が開けると考えられる。
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