本研究は、生体中がつくりだす結晶性物質であるバイオミネラルに特異的に結合するタンパク質の高機能化、および利用技術の開発を目的とする。そのために、バイオミネラル結合機構の解明と、結合能が向上したタンパク質の創出を目標とする。バイオミネラル結合タンパク質として、膵臓結石の主成分である炭酸カルシウム結晶(カルサイト)に結合するリソスタシンを用いた。断片化したリソスタシンおよび変異体リソスタシンのカルサイトに対する結合の強さを評価することで、カルサイト結合部位を同定した。また、この部位を他のタンパク質に導入することで、カルサイト結合機能が付加されたタンパク質の創出を試みた。
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