本研究は、空間光位相変調器を用いることにより、レンズの交換や移動などの機械的な駆動を伴うこと無く、電子制御によって像の倍率や焦点位置などを自在に操ることのできる光学顕微鏡システムを構築することを目的とした。その効果を実証するため、STED顕微鏡のSTEDビームに最適なパターンを、空間光位相変調器を用いて作製した。具体的には、x,y方向については、ラゲール・ガウシアンビームを作製するためのパターンを用いた。また、z方向については、中央部を通過する光と周辺部を通過する光の位相がπずれるパターンを用いた。 また、z方向の結像位置を、空間光位相変調器を用いて任意に変更できることを示した。
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