研究課題/領域番号 |
25650055
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鈴木 団 早稲田大学, 重点領域研究機構, 主任研究員(研究院准教授) (40350475)
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研究分担者 |
新井 敏 早稲田大学, 先端科学・健康医療融合研究機構, 招聘研究員 (70454056)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 可視化 / 生物物理 / ナノ材料 / マイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 |
研究概要 |
生命活動の基本的な情報伝達機構であるCa2+シグナルの、新しい測定技術の開発を目的とする。Ca2+蛍光プローブは、本合成で最もステップ数の多い化合物となるが、既にこれらの合成を終えた。そこでまず、プロトタイプの蛍光プローブを合成し、既存の顕微鏡系を用いたプレ評価を行った。HeLa細胞をモデル細胞として、細胞内での評価も行った。蛍光強度、バックグラウンド、シグナル・ノイズ比、細胞毒性、細胞内での分散性、細胞内での局在能の付加、といった基本情報を得て、これをプローブ合成へフィードバックした。これら予備的実験による基礎データを元に、現在までに、一つのプローブの設計指針に到達した。そこで次のステップとして、次のプローブ合成を行い、これについての評価を進めている。顕微鏡系はプローブに合わせ、最適となるよう変更した。生きたHeLa細胞内にプローブを導入し、まずプロトタイプと同様に、シグナル・ノイズ比、細胞毒性、細胞内での分散性、細胞内での局在能の付加といった基本性能を確認している。これらとあわせ、HeLa細胞を刺激した際に生じる細胞内Ca2+濃度変化がどのように計測されるかについて、顕微鏡下で評価している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度には、プローブの構築と細胞内評価の開始を計画しており、おおむねこの計画の通り進んでいるものと判断している。しかしCa2+プローブを用いた評価の結論次第ではプローブの設計に立ち戻る必要が残されており、その点から、「やや遅れている」と控えめの判断とした。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の変更は予定していない。初年度の研究を継続し、当初の研究計画に沿って次年度も研究を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
本助成金により購入を計画していた光学部品について、既に所有していた物品を共通して使用できることがわかったため、助成金の支出を節約できた。 より高性能なプローブの開発のため、作成の条件検討で必要な消耗品費として使用する。
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