ウイルスやバクテリアの細胞への感染は、細胞表面の糖鎖や結合タンパク質を認識することで特異的に行われる。細胞内や細胞膜には、糖鎖を含む糖タンパク質や膜タンパク質が多数存在し、これらがタンパク質の機能発現に大きな役割を果たしており、その解析が進むことで病気の解明や治療法の発見に役立つと考えられている。本研究では、生物試料の微細構造とその糖鎖や結合タンパク質の状況を溶液中で同時に観察・解析する新たな方法を開発する。これにより、バクテリアやウイルス、糖タンパク質等の分析と構造変化の解析を網羅的に行うことが可能となり、生物における糖鎖や結合タンパク質の役割の解明が飛躍的に進むことが期待される。
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