研究課題
新規細胞選択技術としてDNAアプタマーを利用した細胞選別方法の開発を昨年度に引き続き行った。昨年度、初代培養細胞は様々な細胞が混在する事から、モデル細胞である株化細胞を用いての細胞表面結合性DNAアプタマーの選別法の開発を行った。従来報告されている方法と異なる点として、Cell-SELEX法で選別されたDNAアプタマー候補を磁性マイクロビーズに結合させ、顕微鏡下においてマイクロビーズが結合した細胞のみを選り分け、DNA配列を読み取ることによりDNAアプタマーを同定したところが新規の方法である。これを行うことにより、確実に細胞表面結合性DNAアプタマーを回収する事に成功した。なお本内容は論文化した。確立した方法を元に今度は実際に様々な細胞が混在する初代神経細胞でも可能か現在検討中である。また、細胞選別技術においては、細胞非接着性のシリコンゴムを用いて神経一細胞毎を一時的に孤立培養できるマイクロチャンバーをアレイ上に構築する事で簡便に目的の神経細胞を選別する技術の構築に成功した。この方法により、アガロースマイクロ加工システムによる神経細胞の人工回路を作製する時間が格段に上昇した。本手法を用いて、直線上に配列させた簡便な構造から神経伝達を循環されるような構造まで、様々な神経細胞回路をデザインすることに成功した。神経細胞の活動を一細胞単位で計測できるマイクロ電極アレイディッシュ上にこれらの人工神経回路を構築し、電気的な刺激を行うことで、特徴的な可塑的変化を捉える予備的な結果を得られることに成功した。
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Japan journal of applied physics
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