細胞膜の脂質組成は外層と内層で異なっており,脂質非対称を生じている。脂質非対称は様々な生命現象に重要であるため,脂質非対称を維持する機構が存在する。我々はこれまでにRim101経路が脂質非対称変化に応答し,Rim21がセンサーとして機能することを見出していた。本申請において,我々はRim21からのシグナル伝達がESCRT IIIに至るまで細胞膜で起こることを明らかにした。また,このシグナル伝達経路にユビキチン化が重要であることを見出した。さらに,脂質非対称変化によってRim21依存的に発現誘導される新規タンパク質Opt2を同定し,脂質非対称応答において重要であることを明らかにした。
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