小胞体ストレスセンサーBBF2H7は小胞体ストレス依存的に膜内切断され、細胞質側のN末端と小胞体内腔側のC末端に分離される。本研究では切断された小胞体内腔側のドメインの機能に着目して研究を進めた。BBF2H7小胞体内腔ドメインは小胞輸送により細胞膜近傍まで輸送されエキソサイトーシスにより細胞外に分泌される。分泌された小胞体内腔ドメインはヘッジホッグおよびその受容体であるPatched-1に結合し周辺細胞のヘッジホッグシグナルを活性化して細胞増殖を促進させることがわかった。BBF2H7小胞体内腔ドメインによる細胞増殖効果は発生段階の軟骨細胞およびある種の固形癌で認められた。
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