本研究課題では、微小管の先端と細胞内構造をつなぐ分子群“微小管プラス端集積因子 (+TIPs)”が、モータータンパク質によって運ばれた貨物の積み下ろしや選別のためのプラットフォームとしての役割を果たしていると仮定し、+TIPs依存的な被輸送物質と輸送経路の探索を行った。LL5とAPC癌抑制因子に着目した解析は、新たな輸送制御機構とマウスの表現型の発見につながった。APC癌抑制因子については、細胞分裂において染色体運搬に関わる重要なキナーゼとのクロストークも見出した。さらに、細胞を丸ごとくまなく高時間分解能でスキャンできる格子光シート顕微鏡を利用して、微小管ダイナミクスの3D追跡に成功した。
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