研究課題/領域番号 |
25650077
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
林 克彦 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20287486)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 一倍体 / 順遺伝学的スクリーニング / ES細胞 / 始原生殖細胞 |
研究概要 |
単為発生胚由来のES細胞の樹立:Blimp1-mVenus, Stella-ECFP (BVSC)をもつレポーターマウスからの一倍体ES細胞樹立のための予備実験として、野生型のC57BL/6マウスからのES細胞の樹立を始めた。その理由として、BVSCマウスのコロニー(匹数)が十分に大きくないこと、またこのレポーターマウスはC57BL/6純系であるためにES細胞の樹立にやや困難が生じると考えられるためである。現在までに野生型のC57BL/6マウスの未受精卵を用いて一倍体のES細胞の樹立を試みているが、単為発生の効率が十分でないことや得られる胚盤胞の数が少ない問題点がある。この問題点を解決するために単為発生刺激の条件を検討している。 一倍体ES細胞に組み込む変異誘導ベクターについては構築を終えている。これらについては一倍体のES細胞が樹立され次第、直ちに導入できる段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していたよりも単為発生の条件検討に時間を要している。しかしながらこれまでの結果をもとに、平成26年度の前半までにはその条件も決定できると考えられる。変異導入ベクターについては予定どおり構築を終えているため、一倍体ES細胞を樹立できれば、その後の研究は速やかに進行すると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
単為発生刺激の最適な条件の決定に最も大きなエフォートを費やす。同時にBVSCレポーター一倍体ES細胞の樹立が困難なことを想定して、バックアップとして一倍体のES細胞を他の研究機関から取得する。BVSCレポーター一倍体ES細胞の代わりとしてこの細胞に変異導入ベクターをトランスフェクションして、変異導入細胞ライブラリーを作製する。それらから始原生殖細胞様細胞の分化を誘導し、分化の有無をインテグリンβ3(始原生殖細胞マーカー)の発現により判定する。陰性と判定されたもの(つまり始原生殖細胞分化に異常をきたしているもの)についてはベクター導入部位を確定する。
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