環境応答機構研究におけるモデル植物実験系開発を目的にイネ科植物ミナトカモジグサのストレス耐性評価を行った。その結果、①凍結耐性は-4℃から低温馴化1週間で-7.5℃まで増加する、②低温馴化に重要なCBF転写因子やその標的遺伝子COR、LEA遺伝子の発現が低温応答性を示す、③凍結傷害発生に重要な細胞膜のプロテオームが大きく変動する、④塩ストレス(100 mM NaCl、2週間)や乾燥ストレス(10日間の灌水停止)耐性を有する、ことを明らかにした。これらの結果は、ミナトカモジグサが環境ストレス耐性機構研究における単子葉モデル植物として利用できることを示している。
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