本研究では、モデル魚種の摂食行動と情動行動に及ぼす神経ペプチドやモノアミン類などの影響について精査した。その結果、オレキシンAとコレシストキニンは摂食調節作用のみならず、不安様行動を増強する作用を有することを見出した。さらにキスペプチンについて検討したところ、生殖制御機能に加えて情動行動に影響を及ぼす可能性が見出された。モノアミン類のドーパミンとセロトニンおよびGABAが摂食行動や情動行動に影響を与えることが判った。遺伝子改変動物の行動観察についても研究を進めた結果、ステロイドホルモン受容体遺伝子改変魚種の行動が変化することを定量的に観察した。
|