光受容タンパク質を神経細胞に導入し、その細胞の興奮を光により人為的に操作する光遺伝学的な技術が注目されている。光再生能を持つ3種類のロドプシン類が光遺伝学的な利用に適していることが、培養細胞を用いた実験により明らかになった。特に、ハマダラカのエンセファロプシン(Opn3)は、体内に広く存在する13シス型レチナールを結合できることを見出し、その性質が光遺伝学的な利用に極めて有効であることを発見した。ハマダラカエンセファロプシンは、細胞内cAMP濃度を減少させるが、その変異体を作成することにより、光依存的にcAMPの上昇やカルシウム濃度変化を引き起こすことに成功した。
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