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2013 年度 実施状況報告書

捕獲行動の神経メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 25650120
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

武藤 彩  国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教 (00525991)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードゼブラフィッシュ / 捕獲行動 / 神経 / 脳
研究概要

視覚情報がどのようにして脳内で処理され、それが動物行動の選択につながるのかを明らかにするために、脊椎動物モデルであるゼブラフィッシュの摂食行動を対象とし、外界の物体がどのように視覚的に認知され捕獲行動へ至るのか、その細胞レベルでのメカニズムを明らかにすることが本研究目的である。方法論としては、稚魚の捕獲行動を定量的に解析し、神経毒等を用いて脳部域特異的な神経活動の抑制を行なうことにより捕獲行動の変化を解析するものである。
【野生型ゼブラフィッシュ稚魚の捕獲行動の解析】ゼブラフィッシュ稚魚は受精後4日目に泳ぎ始め、同時に捕食活動を開始する。外界の物体に対する捕食行動は生得的であるが、餌ではない小物体に関しては数回の捕獲行動の後、興味を示さないようになる。これらの行動の変化を定量的に解析するための記録測定システムを、高解像度カメラとLABVIEWソフトウェアを用いて構築した。
【脳部域特異的に発現するGal4系統の選別】国立遺伝学研究所内のゼブラフィッシュリソースセンターで管理・維持されている約1000系統のGal4系統のデータベースを参照して、終脳、間脳、中脳、後脳などで脳部域特異的にレポーターGFPを発現している系統を選び出し、実際の詳細な発現パターンを解析するために、候補となるGal4系統をUAS:GFPと掛け合わせ、共焦点レーザー顕微鏡を用いてGFPを発現する神経細胞の位置や形態を解析した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の平成25年度の計画通り、行動学測定装置を作り上げることに成功した。また必要となるGal4系統をデータベース上で検索し、実際にGal4の発現パターンを共焦点レーザー顕微鏡で観察し複数の有用な系統を確保できた。

今後の研究の推進方策

本研究の目的達成のためには、ゼブラフィッシュ稚魚の捕獲行動をいかに精緻に定量的に記載できるか、またそれを自動化できるかが重要である。自動化することによって多数の系統をテストすることが可能になり、捕獲行動に関わる興味深い神経回路の発見につながると期待される。そのため有用な画像処理アルゴリズムの実装を重点的に行なう必要がある。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度は行動学測定装置の開発のためのソフトウェア開発を重点的に行なったため、高価な解析用PCの購入を先送りしたため。
高解像度で長時間測定するための大容量、高パフォーマンスの解析用PCを購入する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Prey capture in zebrafish larvae serves as a model to study cognitive functions2013

    • 著者名/発表者名
      Akira Muto and Koichi Kawakami
    • 雑誌名

      Frontiers in Neural Circuits

      巻: 7(110) ページ: 1-5

    • DOI

      10.3389/fncir.2013.00110

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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