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2013 年度 実施状況報告書

環境微生物集団における未知微生物群の探索

研究課題

研究課題/領域番号 25650137
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

片山 泰樹  独立行政法人産業技術総合研究所, 地圏資源環境研究部門, 研究員 (40549896)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワード稀少微生物群 / 活性汚泥 / 遺伝子資源 / 生物多様性 / 16S rRNA遺伝子
研究概要

微生物は人間社会・自然環境において中心的な役割を果たしている。近年の大量DNAシーケンス技術の発展により、自然環境中の微生物集団には従来手法では捉えられなかった稀少微生物群の存在が明らかとなった。この稀少菌群は微生物集団の多様性の大部分を占めており、生態学的重要性あるいは遺伝子資源としての潜在的有用性を秘めている。しかし、これまでの研究から現在の技術ではその一部しか把握できないこと、その原因は優占微生物群の存在にあることが示唆されている。本研究では、Cot解析理論に基づいた手法を用いて、自然環境近年の大量配列解析技術を以てしても捉えられないような系統的に新規な微生物群が存在するかどうか、その探索を目的とした。Cot解析とは、量の多いDNA程変性後の二本鎖再会合の形成が速いことから、その速度の鎖を利用して優占菌種由来ゲノムDNAを排除、ならびに、稀少菌群由来DNAの割合を高める手法である。本研究の目的であるシーケンス解析に着手する前段階の予備実験として、Cot解析の条件検討を行った。環境試料として、既に用意してある活性汚泥DNAを用いた。本試料は、Rhodocyclaceae科、Moraxellaceae科、Comamonadaceae科に帰属する配列が優占菌種であることが明らかとなっている。既に用意してあるこれらの優占菌群特的プライマーを用いて、その評価を行った。現時点では優占細菌群の遺伝子を大幅に排除することはできなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実施計画に記した、クローンライブラリ法を用いて稀少菌群の系統解析を行う段階まで進んでいない。

今後の研究の推進方策

引き続きCot解析の条件検討を行い、稀少菌群由来DNAの効率的な獲得を試みる。場合によっては、Cot解析とは異なる、PARM法(Preferential annealing and removal of major metagenome fragments)を用いて研究を進める。

次年度の研究費の使用計画

研究実績の概要に示した通り,当該年度は既存の試料・機器を用いて研究を遂行できた。
研究を加速するために、当初予定した以外の手法の検討に一部を使用する。また、当初予定していた大量シーケンスによる解析量を増加するための費用として用いる。

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公開日: 2015-05-28  

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