食植性昆虫であるマダラテントウ類の3種、ニジュウヤホシテントウ、オオニジュウヤホシテントウ、ヤマトアザミテントウについて、野外分布調査と繁殖干渉についての室内実験を行った。同じ寄主植物を利用するニジュウヤホシテントウとオオニジュウヤホシテントウの分布境界は、年平均気温の上昇にもかかわらず滋賀県では過去と比較してほとんど移動しておらず、両種間には繁殖干渉があることが分かった。異なる寄主植物を利用するオオニジュウヤホシとヤマトアザミの間にも強い繁殖干渉が生じていた。いずれの現象も繁殖干渉により合理的に説明可能であった。
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