研究課題/領域番号 |
25650157
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
山本 直子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10594864)
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研究分担者 |
青柳 潔 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80295071)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 精神的健康度 / 母親 |
研究概要 |
4か月児健康診査を受けた児を持つ母親の精神的健康度を評価する、精神的健康度不良に関連する要因を明らかにすることを目的に調査を行った。 計画通りデータ収集、解析を終え成果を第72回日本公衆衛生学会で発表した。 結果と考察については以下の通りである。 母親の平均年齢31.4±5.1歳、在胎週数38.9±1.5週、初産婦279人(47.8%)、経腟分娩507人(86.8%)であった。母乳栄養及び混合栄養を行っている母親は526人(90.1%)、選択した栄養方法に満足感のある母親は553人(94.7%)であり、食事を規則的に摂取している母親は507人(86.8%)、経済的に困窮している母親は117人(20%)、うつ病歴のある母親は36人(6.2%)であった。精神的健康度不良の母親は45人(7.7%)であった。単変量解析にて母親の精神的健康度と関連がみられたのは年齢、栄養方法満足度、食事の規則性、経済状況、うつ病歴(p<0.05)であった。多変量ロジスティック回帰分析の結果、母親の精神的健康度不良には高年齢1.1(1.0-1.2)、栄養方法に不満足2.9(1.1-7.9)、不規則な食生活2.7(1.2-5.9)、経済的困窮1.9(0.9-3.8)、うつ病歴あり5.9(2.6-13.8)が関連していた。(オッズ比、信頼区間95%) 4か月児を持つ母親の精神的健康度は概ね良好であった。出産直後に比べ出産後4か月経過した母親は精神的に安定してくる時期であると考えられる。高年齢の母親、選択した栄養に不満足感のある母親、不規則な食生活を持っている母親、経済的に困窮している母親、うつ病歴のある母親の精神的健康度は不良であり、早期介入と継続的な支援が必要と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究協力施設が非常に協力的であったため予定していた調査期間内に解析に必要なデータ収集が出来た。また学術集会や研修等に出席し最新の資料収集をしたことが、学会発表の考察に大いに役立ち計画通りに成果発表に至ったと考える。
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今後の研究の推進方策 |
論文作成、ジャーナル投稿準備を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
資料収集のため学会出席を計画していた学会開催場所の1つが申請者の所属施設近辺で開催され、旅費が発生しなかった。研究計画段階では学会開催場所が分からず予測出来なかった。 資料収集のため学会又は研修に出席する費用に充てる。
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