本研究の第一の目的は、被服内気流の観察方法を確立することであった。タフト法、熱線式風速計、超音波風速計、サーモグラフィー等を用いて観測を行った。最終的に、熱線式風速計を、長さ63ミリ、直径30ミリの樹脂製筒内に固定した装置を採用した。 第二の目的は、マネキンや被験者を用いて、被服内気流と被服類、外気流、気温、体表面温、姿勢、動作等の条件との関係について観察することであった。被服内気流は胸部において最も高く、約0.4m/秒となった。また、室温23℃より18℃の方が、多くの条件において高くなった。身体動作頻度を漸増させると被服内気流も増大した。
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