研究課題/領域番号 |
25650160
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
甲田 勝康 近畿大学, 医学部, 准教授 (60273182)
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研究分担者 |
中村 晴信 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (10322140)
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 助教 (10330797)
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 栄養学 / 疫学 / 小児 / 生理学 |
研究概要 |
心血管疾患の発症には血中のコレステロール濃度が関与する事が知られている。一方、LDLやHDLコレステロールは粒子サイズに応じていくつかの血清脂質亜分画に分けられ、この亜分画と疾患発症との関係が最近指摘されている。さらに、心血管疾患の発症には体脂肪量や体脂肪の分布様式も関与すると考えられている。 二重エネルギーX線吸収法(DXA法)は2種類の異なるX線エネルギーを使用することで骨と軟部組織とを判別し、全身の体組成(脂肪・除脂肪軟部組織・骨)の量と分布を正確に測定する方法である。我々は、Kinki Kobe Body Composition Study (KKBC Study) において以前から、福島県・静岡県・兵庫県の学校等に全身型DXA法測定装置QDR4500搭載バスを持ち込み、全身の脂肪量やその分布様式の測定を行っている。本研究課題ではKKBC Studyの部分研究として、DXA法にて体脂肪の量や分布を測定し、血清脂質亜分画および体脂肪の生理的多型について探る。 平成25年度は、DXA法測定装置QDR4500搭載バスによる体脂肪測定に加えて血清脂質亜分画測定のための血液採取を行った。DXA法にて頭部・上腕・体幹・下肢などの部位別に骨量、除脂肪軟部組織量、脂肪量を測定し、体脂肪の分布様式は体幹部脂肪量を四肢脂肪量で除する(体幹四肢脂肪比)等して評価した。血清は血清脂質亜分画の測定まで凍結保存した。本研究への参加については、研究の目的、予想される結果、受診者の受ける利益と不利益、費用などを文書で説明し、承諾を得た。本研究計画は近畿大学医学部倫理委員会の承認のもとに行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は、交付申請時の研究計画に従い、DXA法測定装置QDR4500搭載バスによる体脂肪測定に加えて血清脂質亜分画測定のための血液採取を行うことが出来た。研究組織や研究方法は交付申請の内容と相違なく、これまで重大な問題も発生しておらず、研究データも当初の予定通り得られている。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、平成25年度に採取し凍結保存してある血清の脂質亜分画の測定を行い、また、平成25年度にDXA法で測定した体脂肪量や体脂肪の分布様式との関連について、統計解析を行う。その結果については文献学的に考察する。明確な結論が得られれば、研究成果を学会等で発表し、他の研究者と意見交換すると共に、論文を作成し、学術誌に投稿する。
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次年度の研究費の使用計画 |
DXA法測定費用の値引きがあったため。 次年度の物品費・その他に使用する。
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