我々は,RP4プラスミドの持つRP4-T4SSが酵母細胞内にssDNAを挿入した後に挿入DNAが正確に再環状化する現象を発見したことから,植物細胞のジーンターゲティング技術として応用することを目指した。 大腸菌から植物細胞へのRP4-T4SSを介した遺伝子導入は十分な移行効率ではなかった為,アグロバクテリアのVirB/D4-T4SSによるDNA移行を試みた結果,高効率で移行し植物細胞内で再環状化するプラスミドを見出した。このプラスミドを骨格にベクターを作成し,加えて組換え効率を上昇させる遺伝子を保持したヘルパープラスミドを作成し,ジーンターゲティングを試みたが,形質転換体の検出には至らなかった。
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