研究課題/領域番号 |
25660010
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
松尾 幸毅 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 主任研究員 (10358012)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 遺伝子組換え / プロテアーゼ / インヒビター / 組換えタンパク質 |
研究概要 |
2013年度は、まず、さまざまな生物種よりプロテアーゼインヒビター遺伝子の単離を実施した。各種生物に由来するcDNAライブラリーなどから、プロテアーゼインヒビター特異的なプライマーを用いたPCRにより遺伝子を増幅することで、当該遺伝子を単離した。単離したそれぞれの遺伝子を植物遺伝子組換え用バイナリ―ベクターへクローニングした。構築したバイナリ―ベクターを、植物遺伝子組換えのためのAgrobacterium tumefaciens(アグロバクテリウム)へ導入し、植物遺伝子組換えに用いるアグロバクテリウムを作成した。 プロテアーゼインヒビター遺伝子を導入したアグロバクテリウムを用いて、本研究でのモデル植物でありタバコの一種であるNicotiana benthamianaの遺伝子組換えを実施した。得られた再分化個体に対して、RT-PCRによるプロテアーゼインヒビター遺伝子の発現解析、ウエスタンブロットによるプロテアーゼインヒビター発現解析を行った。これらの解析で良好な結果を得られた再分化個体については、導入された遺伝子のコピー数についても検討を加え、シングルコピーの再分化個体の選抜を行った。4種類のプロテアーゼインヒビターについて、それぞれのプロテアーゼインヒビターを生産する遺伝子組換えNicotiana benthamianaを作出した結果、プロテアーゼインヒビターの生産が認められ、かつ、シングルコピーと推定される植物体が複数系統得られており、今後これらを用いて研究を進める予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロテアーゼインヒビター生産遺伝子組換えNicotiana benthamianaの作出、一過性発現ともに計画通りに順調に進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでに獲得した遺伝子組換え体をもとに、ホモ個体の獲得を行う。また、遺伝子組換え植物体を用いて、モデルタンパク質の一過性発現を実施し、生産量について野生型との比較検討を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
当初インキュベーターを購入予定であったが、設置場所等の問題により購入を次年度に先送りした。今年度あらためて購入を予定している。 インキュベーターの購入に50万円程度、また、国内旅費として10万円程度を見込んでおり、残額で消耗品の購入を予定している。
|