食用、飼料、バイオ燃料用の水稲品種の開発では、バイオマス生産量の増加と倒伏抵抗性の改良が主要な育種目標となる。リーフスターは太稈で断面係数が大きく、強稈質で曲げ応力が大きいため、稈基部の挫折強度が大きい特性をもつ。本研究では、リーフスターとその両親である中国117号とコシヒカリを用いて、強稈性の原因となる形質を解析した。その結果、リーフスターは稈基部節間のセルロース、ヘミセルロース密度が稈質が弱く曲げ応力が小さい中国117号より大きいこと、コシヒカリに由来する稈の皮層繊維組織が厚い特性と皮層繊維細胞の2次壁肥厚がよい特性をもつことを明らかにした。
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