研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究の目的は,ブルーベリーを特定な日長およびび温度条件下で栽培するとできる二季成りおよび四季成りの開花制御条件をより詳細に明らかにしたうえで,cDNA塩基配列の網羅的解読と発現解析を行い、二季成りおよび四季成りになる機構を遺伝子レベルで解析し、生物学的意義を考察することである.そこで平成25年度は二季成りおよび四季成り個体の作成(日長と温度の影響)と花芽の形態観察を行い,二季成りは低温短日によって花芽形成が誘導されること,四季成りは高温長日で花芽形成が誘導されることを明らかにした.また,高温長日処理によって四季成りを誘導できる品種は花器の発育が早い特性を持つことを明らかにした.さらに,次世代シーケンサーを用いた比較トランスクリプトーム解析によるブルーベリーの四季成り性・二季成り性遺伝子群候補の選抜のために,二季成り性を誘導したブルーベリー株(品種‘Sharpblue’)の葉からtotal RNAを抽出し,FT遺伝子配列を特定した.
2: おおむね順調に進展している
学術雑誌(1報うち査読有1報),学会発表・招待講演(3件),図書(3件),特許(1件)などを成果として公表している.具体的には,二季成りおよび四季成り個体の作成について,その環境条件の検討を行い,学会発表などで公表している.また,開花を誘導する花芽の分化時期と発育過程の観察を行い,二季成りや四季成りとなる品種の花芽分化の特性を明らかにした(未発表).さらに,次世代シーケンサーを用いた比較トランスクリプトーム解析によるブルーベリーの二季成り性・四季成り性遺伝子群候補の選抜のために,二季成り性を誘導したブルーベリー株(品種‘Sharpblue’)の葉からtotal RNAを抽出し,参照配列の構築を試みた.
平成25年度は二季成り性および四季成りを誘導するための環境条件,四季成り個体の花芽の形態について明らかにした他,二季成り個体におけるトランスクリプトーム解析の準備を行ったが,平成26年度は二季成りと四季成りを誘導する環境条件や花芽の誘導課程について更に詳細に明らかにする予定である.また,RT-PCRを用いて二季成り,四季成り個体と一季成り個体との遺伝子発現解析を行う予定である.
平成25年度12月に次世代シーケンサーを用いた比較トランスクリプトーム解析を行うため購入予定であった器具(Ion Proton II chip,ライフテクノロジー社)の販売が平成26年度5月以降に延期されたことから,その購入予定金額分が次年度使用額となった.器具が販売され次第,それを購入するために使用する予定である.平成25年度12月に次世代シーケンサーを用いた比較トランスクリプトーム解析を行うため購入予定であった器具(Ion Proton II chip,ライフテクノロジー社)の販売が平成26年度5月以降に延期されたことから,その購入予定金額分が次年度使用額となった.器具が販売され次第,それを購入するために使用する予定である.
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)
園芸学研究
巻: 3 ページ: 281-288
http://www.tuat.ac.jp/~plant-f/result.html