ニホンナシの花芽分化期にFLOWERING LOCUS T (FT)の発現が誘導されない要因について解明すべく花芽分化期におけるin situ hybridizationによりFT転写物を解析したが、センスプローブによるバックグランドが高く明確なシグナルが検出できなかった。FTタンパク質については抗FT抗体の特異性が低くく再確認の必要があるが、FTは花芽分化期を通して芽に存在している可能性が示唆された。他方、FTと拮抗するTERMINAL FLOWER1(TFL1)の発現は花芽分化に先立ち低下することから、FTは準備万端の状態にありTFL1の低下により花芽分化が始まると推察した。
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