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2013 年度 実施状況報告書

昆虫永続伝搬性病原微生物のトランスジェネシス技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25660034
研究種目

挑戦的萌芽研究

研究機関東京大学

研究代表者

難波 成任  東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (50189221)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
キーワードファイトプラズマ / プラスミド / トランスジェネシス
研究概要

本研究は、ファイトプラズマの培養系・形質転換系の確立に向けた基盤を構築することを目的としている。ファイトプラズマは複数種類の染色体外DNAを有するため、これらが形質転換系のシャトルベクターに利用可能かどうかを検討した。申請者の過去の研究により、OYファイトプラズマが有する全ての染色体外DNAがクローン化され、塩基配列が解読されている。OYファイトプラズマは、ウイルス型の複製酵素を持つ「染色体外DNA(EcDNA)」と、バクテリア型の複製酵素を持つ「プラスミド」の2種類に大きく分けられる。プラスミドのほうがサイズがコンパクトである点や、複製量が多いことを考慮し、本研究ではプラスミドをシャトルベクターに利用するため、複製に必要最小限な領域の絞り込みをおこなった。その結果、複製酵素遺伝子を含むわずかな塩基配列のみからなる、従来の半分程度のサイズでも複製可能となる見込みが得られた。この成果により、プラスミド上に、複製に不要な領域の代わりに外来遺伝子を多数搭載するための目処が立った。また、ファイトプラズマゲノム上にコードされる遺伝子のうち、発現量の多い遺伝子についてプロモーター解析をおこなった結果、昆虫宿主、植物宿主の両宿主において安定的に発現すると考えられるプロモーター領域を特定することができた。このプロモーター領域はシャトルベクター搭載した外来遺伝子を高発現させるために活用できると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究において実施予定であったプラスミドの最小化について達成した上、高発現遺伝子のプロモーター領域についても特定できたため、実験の進捗は順調であると言える。

今後の研究の推進方策

昨年度特定したファイトプラズマの最小化プラスミドと大腸菌のプラスミドを融合させることによりシャトルベクターを作成する。さらに、薬剤耐性マーカーなどの外来遺伝子を高発現プロモーター領域とともに導入することにより、シャトルベクターを構築する。

次年度の研究費の使用計画

おおむね計画通りに執行しており、問題はない。
次年度の計画通りに執行する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Purple top symptoms are associated with reduction of leaf cell death in phytoplasma-infected plants.2014

    • 著者名/発表者名
      Himeno M., Kitazawa Y., Yoshida T., Maejima K., Yamaji Y., Oshima K., Namba S.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 4 ページ: 4111

    • DOI

      10.1038/srep04111

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The alteration of plant morphology by small peptides released from the proteolytic processing of the bacterial peptide TENGU.2013

    • 著者名/発表者名
      Sugawara K., Honma Y., Komatsu K., Himeno M., Oshima K., Namba S.
    • 雑誌名

      Plant Physiology

      巻: 162 ページ: 2005-2014

    • DOI

      10.1104/pp.113.218586

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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