土壌は、鉱物・イオンなどの無機物、植物遺体・腐植などの有機物、微生物を含む生物から構成される複雑系である。本研究では、「土壌とは何か?」という問いに答えるためのツールとして人工土壌の開発を行なった。水田土壌の各土壌構成要素を抽出し、それを再構成することで作成した人工土壌の嫌気的有機物分解活性を測定し、各種構成要素の影響を解析した。その結果、腐植物質が人工土壌の活性を大きく左右することが明らかとなった。最終的にもとの土壌に匹敵する人工土壌の開発に成功し、今後様々な土壌機能の解析に利用できる人工土壌の「レシピ」を確立できた。
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