研究課題
イネのオートファジー変異体(Osatg7)を利用し、以下の2点の検証を重点的に進めた。(1)イネ葉のオートファジーによるホルモン・脂質代謝制御機構植物は、光合成の場である葉緑体も保持しており、他の真核生物とは異なる脂質代謝やオートファジーの生理的役割は十分に想定される。栄養期、生殖期ステージ葉における脂質プロファイリングの結果、脂質の不飽和化システムへのオートファジーの関与の可能性が示唆された。一方、葯および葉における、植物ホルモン量の網羅的解析の結果、葯においては、花粉発達に必須な植物ホルモンであるジベレリンの低下が観察された。栄養期・生殖期の葉においては、ジャスモン酸が栄養期から生殖成長期全般で減少することが判明した。(2) イネのオートファジー変異体における稔性回復能の検証本年度も継続して、葯特異的プロモーターや誘導プロモーターによる、Osatg7変異体へのOsATG7遺伝子の導入解析を進めた。葯でのOsATG7 cDNA発現が難航したことから、cDNA部分を全てOsATG7ゲノム領域へと変更し、変異体へ導入した。今後、葯での発現および稔性を調査する予定である。一方、本年度は栽培条件を検討した結果、稔実率は低いものの、オートファジー変異体において、恒常的に稔実種子を得ることに成功した。今後は、種子登熟過程におけるオートファジー機構の役割を、脂質・糖代謝に焦点を絞り、解析を進める計画である。
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