本研究開発では、N-ヒドロキシイミド部分を有する、低極性溶媒のみに溶解する活性エステル担体を用いることによって、無保護のアミノ酸を用いたペプチド化合物の合成法を確立することを目的とした検討を行った。その結果、まず、疎水性部分として炭素数18のアルキル鎖を3個有しているポリフェノール部分を有する活性エステル担体の合成に成功した。そして、合成した活性エステル担体にアミノ酸を担持させた後、無保護のアミノ酸と反応させた結果、効率よく反応が進行することを確認した。さらには、活性エステル担体は、反応終了後回収して再利用でき、無保護アミノ酸を用いた連続的なペプチド結合形成が可能であることが示唆された。
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