研究課題
植物から発散される香気成分の可視化を目的として,H26度までにILIDS(Interferometric Laser Imaging for Droplet Sizing)を用いて計測した。香気成分であるリモネン、クマリンでは水-香気成分会合性液滴の動きを確認し、その粒径を4-6 μmであると推定し、浮遊する水-香気成分からなる液滴の可視化を再現できた。しかし、花から発散される香気成分の可視化は達成されていなかったため、H27年度は前年度着手したクマリン前駆体であるo-ヒドロキシ-p-クマル酸グルコシドを合成に注力し、その合成を達成した。クマリンを発散していない青色デルフィニウムの花を選択し、本化合物を水溶液として投与した。酢酸ナトリウムを共投与したところ、官能的にも検知できる著量のクマリンの発散を確認した。また、βーグルコシダーゼ阻害剤を共投与することにより、クマリンの発散が顕著に抑制されたことから、花から発散される香気成分の動態解析基盤を構築することができた。本基盤を基に、ILIDSにより、発散された香気成分の可視化を試みたが、液滴粒子を捉える事ができなかった。粒子系が測定装置の検出限界である4μm未満であると推定された。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)
Biosci. Biotechnol. Biochem.
巻: 印刷中 ページ: 印刷中
Tetrahedron
巻: 72 ページ: 1984-1990
10.1016/j.tet.2016.02.065
Molecules
巻: 21 ページ: -
10.3390/molecules21020124
Sci. Rep.
巻: 6 ページ: -
10.1038/srep20234.