本研究では、腸内細菌による生体調節機構におけるエキソソームの役割を明らかにすることを目的として、無菌マウスとSPFマウスの血液由来エキソソームの構成成分と機能を比較した。その結果、無菌マウスとSPFマウスの血液由来エキソソームに含まれるmicroRNAの種類に違いがあることが判明した。さらに、無菌マウスとSPFマウスの血液由来エキソソームのマウスへの移入により、臓器特異的に遺伝子発現が変動することが明らかになった。以上より、腸内細菌がエキソソームの構成成分を変動させること、また、腸内細菌がエキソソームを介して臓器の遺伝子発現を制御している可能性が示された。
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