研究成果の概要 |
アルツハイマー脳(AD脳)の発症要因に、アミロイドβの蓄積凝集と脂溶性抗酸化分子の低値による酸素障害の発生が考えられている(M. Citron, Nature Reviews, 9, 387-398, 2010)。確実なAD治療法は無く、主な理由は、治療薬や抗酸化物質の輸送が血液脳関門(blood brain barrier)により制限されるためである。そこで本研究は、“経口摂取型で血液脳関門を通過できる生体毒性のないナノ粒子”を新たに開発し、これを利用して脳の酸化障害を抑制する抗酸化分子の脳到達を可能にする研究を進めて、AD予防や治療に本研究成果を役立てることを目的とした。
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