食物繊維を添加した半精製飼料または低残渣の成分栄養剤を調製し,ラットに摂取させた際の小腸杯細胞数と腸管透過性を測定した。食物繊維を添加した飼料では杯細胞数は同程度増加し,これと同時に腸管透過性も食物繊維の摂取により上昇することが明らかとなった。また,食物繊維摂取時の小腸でのサイトカイン発現量について解析を行った結果,IFN-g,TNF-aおよびIL-17発現量が上昇することが明らかとなった。これらの結果は,食物繊維摂取により腸管透過性の増加と腸管免疫系の修飾が起こることを示しているが,これらの現象と杯細胞数の増加との関係性についてはさらなる解析が必要である。
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