福島第一原発事故により、多量の放射性Csが森林に沈着し、それらが再拡散していること、さらには森林の樹冠からの放射性Csの飛散は土壌からの飛散とは異なるメカニズムであることが示唆されている。このような森林エアロゾルの実態を解明することを目的として、現場での捕集にクモの巣を利用することを検討した。その比較として、カスケードインパクタで粒径別エアロゾル捕集も行った。 その結果、クモの巣はエアロゾル捕集に適切でないことが示された。またインパクタで捕集したエアロゾルにはさまざま形態のものが確認され、Csボールらしき粒子も見出されたことから、これらが放射性Csの再拡散に関与していることが示唆された。
|