針葉樹(Coniferophyta)の葉緑体ゲノムの完全解読のための簡便迅速な分析系の構築を次の2つの方法で行った。1つは,針葉樹葉緑体ゲノムの中で塩基配列が高度に保持されている領域を探索し,それらの配列構造の規則性からLong PCRと次世代シーケンサ(NGS)で解読する方法である。他の方法は,簡単な細胞分画を行い,主に葉緑体DNAが占める画分のDNAを次世代シーケンサで判読し,バイオインフォマティクスを駆使してゲノムを解読する方法である。これら2つの方法により,針葉樹の多くの樹種で,葉緑体ゲノムの完全解読が可能となった。
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