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2014 年度 実施状況報告書

雌雄異株樹木の性判別のためのDNAマーカーの開発と野生個体群への適用

研究課題

研究課題/領域番号 25660125
研究機関大阪市立大学

研究代表者

名波 哲  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (70326247)

研究分担者 伊東 明  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (40274344)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード雌雄異株 / 性判別 / DNAマーカー
研究実績の概要

雌雄の繁殖器官がそれぞれ異なる個体につく雌雄異株植物は、個体レベルで性機能を分業している。日本産樹木約1,200種のうち、およそ20%が雌雄異株であるとされており、その生態は、森林群集の構造や動態を明らかにするうえで無視できない。これまで多くの雌雄異株植物において、繁殖開始サイズや成長量などの性差があることが分かっているが、性差が生活史のどの段階で現れるのかについては不明な点が多く、個体の性が花を咲かせるまで分からないことがその理由の一つである。研究では、雌雄異株植物の性判別のためのDNAマーカーを開発し、野外個体群において、植物の性差が生じる生活史段階やその原因を明らかにすることを目的とした。平成26年度の実績は以下の通りである。
1.マーカー開発のための大量のDNA配列データを得る方法として次世代シーケンサーによるRAD-Sequence法を用いることとした。さらに、配列データを得た後、SCAR法やdCAPSを利用した共優性マーカーの開発を行うこととした。2.次世代シーケンサーによる解析のためには、純度の高いDNAが20ng/uLの濃度で必要である。平成25年度に抽出したナギ、イヌガシ、イチョウ、アカメガシワのDNAの精製を市Binding Matrix(フナコシ)により行った。また、フルオロメーターによりDNA溶液の濃度チェックと調整を行った。3.新たにクロガネモチ、ナナミノキ(ともにモチノキ科)について、雌雄10個体ずつ、計20個体のDNAサンプルを得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

純度、濃度、個体数の点から解析に必要なDNAサンプルを既に得ている。開発のための穂方法の目処もついている。

今後の研究の推進方策

次世代シーケンサーによるRAD-Sequence法により、大量のDNA配列情報を得る。配列を個体間で比較し、雌雄それぞれに特異的な配列を探索する。見つかった配列について、SCAR法やdCAPSを利用した共優性マーカーの開発を行う。

次年度使用額が生じた理由

次世代シーケンサーによるRAD-Sequence解析を外注する予定であったが、外注先が移転作業のため、解析サンプルの受け取りが難しい時期があった。そのため、年度が新たまってから早々に発注するほうが良いと判断した。

次年度使用額の使用計画

次世代シーケンサーによるRAD-Sequence解析のために使用する。

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公開日: 2016-05-27  

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